強さ取り戻したユーベ、弱体化から抜け出せないミラン
12シーズン前、イタリアが誇る赤と白の両雄は、イングランド・マンチェスターのオールド・トラッフォードにて、欧州の頂点を決める一戦を演じていた。
結果はPK戦の末に赤の勝利。それでも、イタリア国内では白が頂点に輝くといったように、この2クラブはイタリアのみならず世界で真のトップを競い合っていた。
しかし、その一戦からわずか4シーズン後の06-07シーズン、ユベントスはカルチョーポリの処分によって戦いの場をセリエBに移すことを余儀なくされた。その後、11-12シーズンに再び優勝を遂げるまで2年連続7位に沈むなど低迷した。
一方でミランは、徐々に力を失いながらも10-11シーズンにはマッシミリアーノ・アッレグリ監督の下でリーグ制覇を達成。しかし、ベルルスコーニの政治的失脚とファイナンシャル・フェアプレーの影響が重なり、イブラヒモビッチやチアゴ・シウバといったワールドクラスの主力を一気に失った。
そして、そのアッレグリ監督を対戦相手として迎えた現在、チーム改革を経て強さを取り戻したユベントスと年々進む弱体化の流れから抜け出せないミランは、もはや“ライバルとの大一番”といえない力関係になってしまったようだ。