誰よりも面白く、信頼できる指導者
日本サッカーとの縁は深くないが、サウジアラビアのアル・イテハドを率い、コートジボワールやアルジェリア代表を率いた時の対戦などを通じて、アジアの事情には詳しいと見られる。
情熱家で、戦術家で、大の負けず嫌いであるハリルホジッチに関して長束氏はその実力を高く評価する一方で、非常に気難しく、曲がったことが大嫌いな指導者だと指摘する。2014年に復帰の形でトルコのトラブゾンスポルを率いたが、途中で契約解除になったのも、成績以外の何かが働いたと思われる。
これまでの待遇から見れば、日本サッカー協会が用意できるとされる2〜3億円の予算で十分収まる。またブラジルW杯で日本代表を率いたザッケローニ氏の様に大所帯のスタッフを連れるわけでもないので、スタッフの組閣に関しては融通がききやすい。
日本が求める資質をほぼ全て揃えながら、これまでのどの代表監督とも違うキャラクターを持つハリルホジッチ氏。日本サッカーにとって本当に刺激的な時間になることは間違いない。
母国語はボスニア語だが、フランスでの生活が長く、コートジボワールでもアルジェリアも話していたフランス語に慣れている様で、フランス語の通訳が基本線になるかもしれない。
なぜ筆者がここまで声高にハリルホジッチを推すのか。協会の決定まで、もう時間が無いからだ。有力候補の1人に入っているかもしれないし、入っていないかもしれない。ただ、今候補に浮上している誰よりも面白く、信頼できる。
最終的に選ばれた監督をリスペクトし、厳しくも期待を込めて見届ける心の準備はあるが、今だからこそ、最も相応しいと思う指導者の名前をあげさせてほしい。それはヴァヒド・ハリルホジッチだ。
【了】
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