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香川真司 10年前

プレッシングが機能しての3得点。偽りではなかった香川の好調。残すは自らのゴール

text by 本田千尋 photo by Getty Images

オーバメヤンによるチーム3点目をアシスト

 前半序盤はフライブルクのプレスも早くあまり余裕のなかった香川だが、30分を過ぎる頃にはボールに触り始めていた。ドルトムントがゲームを支配するにつれて、しだいに周囲からボールを預けられるようになった。

 32分には、オーバメヤンの右サイドからの折り返しを、エリア内で切り返す。決め切ることは出来なかったが、状態の良さが現れていた。

 56分、ロイス、サヒン、ギュンドアンの3人掛かりでフィリップからボールを奪い、そのままギュンドアンがオーバメヤンにラストパスを送る。抜け出したオーバメヤンはきっちりと流し込む。2-0。

 後半に入っても攻撃の潤滑油となった香川は、72分のドルトムントの3点目でも軸として機能した。相手のボールを中盤でサヒンがカットしたところを、ブワシュチコフスキに落とす。ロイスとブワシュチコフスキのコンビによる崩しから、ペナルティエリアの手前で香川が確実に受ける。そしてオーバメヤンによる3点目をアシストした。3-0。

 ドルトムントの3ゴールは、全てプレッシングが機能してのものである。フライブルクの監督シュトライヒは「今日、我々はだいたいにおいてとても弱々しく、チャンスがなかった」と振り返った。

 試合を終えて、さらに香川は「結果を証明していかなくてはいけない世界ですから、チャンスを決めきれるように次の試合に向けて準備していきたいと思います」と言葉を残している。

 ドルトムントは最下位を脱出したが、依然として16位に留まっている。次節のマインツ戦に勝利してこそ、フライブルクを相手にしての快勝も意味を持ってくる。

 そして待たれるのは、香川の再びのゴールである。

【了】

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