故障上がりのボナベントゥーラを起用できず
1-3と、スコアの上ではユベントスに完敗。しかし試合後、ユベントス・スタジアムの記者会見場に現れたミランのインザーギ監督は、結果をポジティブに捉えていた。
「チームが戦術的なアプローチにちゃんと従ってくれたこと、またアグレッシブな姿勢は非常に良かった。失点は残念だったが、(パッツィー二のシュートで)2-2となっていたら試合は違ったものになったことだろう。負けた試合だったが、この戦いから我われは再スタートを切ることができるはずだ」
一方会見場では、その監督の采配に質問が飛んだ。焦点となったのは、もちろん本田をトップ下で起用するなどサプライズの多かったスタメンについてである。
「メネズがいつものような”偽9番”ではなく、本田が中心にいて下がり目となっていた。これはどういうことか」
するとインザーギ監督は「特に説明するようなことでもない」と言いつつ、この日のシステムについてこう説明した。
「あれは4-4-2で、本田はメネズの下に位置するアタッカンテだ。左はムンタリ、右はチェルチにやってもらった。(故障上がりの)ボナベントゥーラが先発で起用できる状況ではなかったため、ああせざるを得なかった」
ラインを高く押し上げ、本田にメネズ、チェルチらが高い位置からプレッシャーを掛ける戦術は、少なくとも前半の最初のうちは機能していた。
「前線からアグレッシブに行けていたのは良かった」とインザーギ監督は語っていたが、攻撃という面で地元の評価は芳しいものではなかった。
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