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豪州はアジアではないのか? 波紋呼んだ“AFC追放”の動き。現地記者が真相に迫る

自国開催となった豪州の初制覇で幕を閉じた今年のアジアカップ。“サッカルーズ”(豪州代表の愛称)の躍進に、全豪州国民が歓喜した。しかし、現在はその様子もすっかり変わってしまったようだ。

text by 植松久隆 photo by Getty Images

「過去」となったアジア制覇

豪州はアジアではないのか? 波紋呼んだ“AFC追放”の動き。現地記者が真相に迫る
アジア制覇を果たした豪州だか、現地ではすでに「過去」のようだ【写真:Getty Images】

 最初に断っておかないといけないことがある。自国開催での優勝という豪州にとって最高の結末で終わったアジアカップの閉幕から、まだ1週間が経っていないにも関わらず、当地のスポーツマスコミの関心は既に他に移っている。新聞やニュースの露出も開幕が迫るラグビー・リーグやラグビー・ユニオンなどの他の球技に完全に取って代わられてしまった。

 当地では、アジアカップは急速に「過去」になりつつある。だから、アジアカップの決勝を待つばかりのタイミングで国中を駆け巡った「豪州をAFCからの追放の動き」を伝える報道も、それこそ「喉元過ぎれば熱さ忘れる」で、完全に下火になっていることは、あらかじめ断っておく必要がある。

 それにしても、まったくもって嫌なタイミングで降って沸いた話だった。今回のこのニュースが駆け巡ったのは、まさに豪州がアジアカップの決勝戦への準備を着々と進める、試合を2日後に控えた木曜日。それこそ豪州の気勢を削ぐ目的でもあるのかとうがった見方をしたくもなるようなタイミングだった。

 しかし、意外にも火種は豪州サイドから出ている。事の発端となったと思われるのが、豪州人フットボールジャーナリスト、アラン・ムタシャーの1月28日水曜日の夜の以下のツイート。「AFCから豪州を追放しようとする動きに弾みがついている。アジアのサッカーに豪州がもたらすものが足りないとの声がある」。

 このツイートは、UAEの日刊紙『アル・イティハド』に対して、AFCのサルマン・アル・ハリファ会長が語ったとされるコメントを受けてのものだったが、それが多くの人によってリツイートされるなど一気に拡散していった。

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