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英雄は伝説を締め括れるか。ジェラードがラストダービーで願う“最後の宿敵叩き”

リバプールは4日のFA杯ボルトン戦で勝利を収め、リーグ戦も含めて4連勝と絶好調だ。連敗が続いたリーグ前半戦の不調からも脱しつつある。次節はシーズンを通して最も重要な大一番を迎える。

text by 山中忍 photo by Getty Images

最後のマージーサイドダービーへ

英雄は伝説を締め括れるか。ジェラードがラストダービーで願う“最後の宿敵叩き”
最後のダービーマッチに臨むリバプールのスティーブン・ジェラード【写真:Getty Images】

 2月7日のエバートン対リバプールは、通算224回目のマージーサイドダービーだ。地元出身のベテランMFスティーブン・ジェラードにとっては33度目。そして、最後のダービーとなる。リバプール生え抜きの34歳は、今季終了後のLAギャラクシー入りを先月上旬に発表しているのだ。

 ジェラードと言えば、攻守に気魄を前面に押し出したプレーが真骨頂。当然、地元対決では普段にも増して“熱い”プレーを見せる。過去には2度の退場も経験しているほどだ。ダービー初見参は、まだ18歳だった16年前。出場時間は後半の20分間程度だったが、リバプールの1点リードで迎えた終盤には、ゴールライン上でクリアを見せるジェラードの姿があった。

 ダービーでのハイライトは3年前のリーグ戦。ホームのアンフィールドで、クラブ史上で唯一人「ジェラードを凌ぐ英雄」とも言われるケニー・ダルグリッシュが監督としてベンチから見守る中、往年の名FWイアン・ラッシュ以来30年ぶりに、ダービーでのハットトリック達成者となったのだった。

 昨年9月の今季前回対決にしても、FKによる自身10度目の“ダービー・ゴール”が決勝点となっているはずだった。実際は、エバートンのCBフィル・ジャギエルカが、後半ロスタイムにまさかの弾丸ミドルを決めて引き分け(1-1)に終わっている。試合後、「(敵の同点弾は)一生に一度あるかないかの驚異的なゴール。内容では俺たちが勝っていた」と語るリバプール主将は悔しそうだった。

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