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香川真司 10年前

出口の見えないドルトムント。香川は復調を主張も残留争いは本格化

text by 本田千尋 photo by Getty Images

自身の復調を語る香川

 しかし49分のことだった。左サイドからアルティントップが中央へとドリブル突破を仕掛ける。アルティントップを誰も止めることが出来ない。最後はこぼれ球を、ボバディアに押し込まれてしまう。先制されたBVBからは、前半のポジティブな戦い方が消え去っていった。

 62分には右サイドを突破したオーバメヤンが、ヤンカーに倒される。ヤンカーはレッドカードを受けた。アウクスブルクは10人になる。しかし10人となったアウクスブルクは、引き気味の戦い方を選択し、これが返ってドルトムントを追い詰める格好となった。相手に引かれてしまうと、中々打開策を見つける事が出来ない。

 そんな中で70分、カンプルに代わって香川が投入される。香川自身が「コンディションは良い」と言うように、74分にはギュンドアンから着実に縦パスを受けるなど、香川の状態が上がって来ていることは確かだ。しかし先制された後のドルトムントは、個々人がどうというよりも、チームとしての戦い方を見つけることが出来なかった。そのまま0-1で試合は終了する。

 投入された時のことを香川はこう振り返る。「ゴール前にガンガン入り込んでいく展開だったので、そこで上手くこぼれて来るかなっていう用意をしていたので、そこで取りたかったですけど、でもまた次の試合に向けてまた準備して行きたいと思います」

 中2日で早くも次戦、フライブルク戦である。

【了】

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