記者会見に臨む大仁邦彌会長【写真:Getty Images】
3日、日本サッカー協会(JFA)は日本代表のハビエル・アギーレ監督との契約を解除した。スペインでの八百長疑惑で告発が受理されたためだ。これにより、日本代表の強化は振り出しに戻り、シーズン中という難易度の高い時期での後任候補探しも強いられることとなった。
契約解除(注:解任ではない)を発表した記者会見で大仁邦彌会長は責任問題にも触れた。配布された声明文には「私を含む役員や関わった責任者に対する処分を検討し今後理事会に諮りたい」とあり、これに関する質問には「こういう結果になったことで、代表の選手に申し訳なかったと思いますし、ファンやサポーター、スポンサーの皆様、サッカー関係者の皆様に大変ご心配をかけたという意味で、責任は感じております」と回答。八百長疑惑で契約解除となった任命責任があることを示唆した。
疑問は残る。現地スペインで最初に疑惑が報じられてから一貫して協会は任命責任を否定してきた。以前から「選任した時点でその情報はなかった」と原博実専務理事もコメントしている。ところが、今回の記者会見ではこれまでの対応とは真逆のことを述べている。
果たして、今回の件に関して任命責任はあるだろうか。スペイン当局が数年かけて調査してようやく明るみに出た事案を事前に察知するのは不可能に近い。事件が発覚してからの対応は後手に回ったものの、任命問題で責任をとるのは不自然だ。
責任をとるのであればピッチ上での結果に対してとるべきではないか。W杯、アジアカップと2大会連続で惨敗し、アンダー世代もアジアを勝ち抜けなくなってきている。日本サッカーが国際大会でまったく結果を残せていない現実を直視すべきだ。
日本サッカーの頂点に立つ組織、そしてその長が最も重要なピッチ上での勝敗から目を逸らし続けるのか、不思議でならない。
【了】
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