失った“魔法”を取り戻せるか? MF香川真司【写真:Getty Images】
今季からボルシア・ドルトムントに復帰したMF香川真司だが、調子が上がらず自身もチームも苦しい状況にいる。2日発売のドイツ紙『キッカー』では、その香川について「“魔法”を失った」として、現状を分析している。
香川は復帰初戦となったフライブルク戦では先制点に絡む活躍を見せ、さらに1得点を記録し、勝利に大きく貢献した。しかしその後はチーム自体の不調も影響して結果を出せない時期が続き、加入後3ヶ月経ったホッフェンハイム戦以降はついに先発から外されてしまっている。
さらに、31日に行われた後半再開初戦のレバークーゼン戦でもベンチスタートとなり、出番は与えられなかった。
同紙ではマンチェスター・ユナイテッドに移籍し、戻ってきた香川に対し「香川はまだ完全には帰ってきていない」と評し、「得点、アシスト、そして多くを導くことが出来る細かい動き。香川は“魔法”を失ってしまった」と述べている。
しかし、今季の始まる前にはW杯、ユナイテッドのアメリカ遠征、そしてプレミアリーグ開幕数試合と十分な準備が出来ていないことも原因にあるとしている。
さらにクロップ監督によれば「最初の4週間、彼は左足でしかシュートしなかった。太ももに問題を抱えていたからだ。でも、彼はそのことを誰にも話さなかったんだ。ユナイテッドと同じ状況になることを恐れていたのだろう。その後、彼はそのことを私に話した。1年半を簡単に忘れることはできない。人は変わるものだ。物事への見方もかわる」と、ユナイテッド在籍時の記憶が自信を失わせたと考えているようだ。
調子の悪い香川だが、チャンピオンズリーグのアンデルレヒト戦で見せた教科書のようなノールックパス、負けはしたものケルン戦、バイエルン戦ではその実力の片りんを見せていると同紙は見ている。
MFケヴィン・カンプルが高パフォーマンスを見せ、FWピエール=エメリク・オーバメヤン、MFヘンリク・ムヒタリアン、ヤクブ・ブワシュチコフスキなどポジション争いも厳しくなるが、その“魔法”を取り戻すことが期待されている。
【了】
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