ジダンも敬虔なムスリム
一方、FCバルセロナのスポンサーはカタール航空。カタールの国教はイスラムだ。こちらは2010年に合意しており、2016年までの契約となっている。それまで、FCバルセロナはユニフォームにロゴを入れない唯一のクラブを誇ってきたが、やはりこのアラブマネーの前に陥落。最初はカタール財団、現在はカタール航空のロゴが年間1億ユーロと引き換えに燦々と輝いている。
ビジネス産業として膨れ上がったサッカーとイスラム世界は、共に歩む道を選んでいる。海外で活躍する日本人選手も増え、チームメートにムスリムがいるという状況は身近になってきているだろう。
誰もが知っている例でいえば、ジネディーヌ・ジダンが敬虔なムスリムだが、それが彼のキャリアにおいて、マイナスになったとは誰も考えないだろう。ジダンのように声をあげずに自らの神を信じることで、偉業を成し遂げているスポーツ選手は数多くいる。
宗教の力とその信仰を奪う権利は誰にもないし、リーガでメッシやロナウドの華麗なプレーを楽しみ続けるためには、アラブマネーが必要だ。
宗教とビジネスとスポーツと。一筋縄ではいかない様々な糸が裏で複雑に絡んでいる。これをどう紐解いていくのか。サッカーとイスラムの関係は、見えないところで密接に結びついている。
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