互いのロングボールが生んだ凡戦
凡戦、と言ってしまえばそれまでの試合だった。
2015年1月31日、ブンデスリーガ第18節、ドルトムントはアウェイでレバークーゼンとのゲームに臨んだ。後期の開幕戦である。
ドルトムントの対レバークーゼン戦の先発メンバーは次のとおり。布陣は4-2-3-1である。
【GK】バイデンフェラー、【DF】右SBピシュチェク、右CBソクラティス、左CBフンメルス、左SBシュメルツァー、【MF】ボランチにサヒン、ギンター、2列目は右からカンプル、ロイス、グロスクロイツ、【FW】インモービレ。香川真司はベンチからのスタートである。
試合を通してドルトムントは、シンプルに前へ蹴る場面が多かった。レバークーゼンもドルトムントと同じくプレッシングを基調とする。プレッシングの餌食となり、自陣での不用意なボールロストからの速攻を避けるために、ロングボールを多く選択したようだ。
試合後に香川も「変に繋いでリスクを取るよりは前に蹴る」と言ったように、トップのインモービレ、またはロイスを目がけたボールが目立った。
しかし前期と変わらずトップにしっかりとボールが収まらない。6分、8分とシュメルツァーは前に放り込んだが、ロイス、インモービレが確実な収めどころとはならなかった。そのためドルトムントは上手く攻撃の形を作ることが出来ない。27分、サヒンのロングシュートはゴール右に逸れた。苦し紛れだった。
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