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総力戦を制したオーストラリアがアジアカップ初制覇!

text by 編集部 photo by Getty Images

アジア杯決勝
勝ち越しに喜びを爆発させるオーストラリアの選手たち【写真:Getty Images】

【韓国 1-2 オーストラリア アジア杯決勝】

 AFCアジアカップの決勝が31日に行われ、延長戦の末2-1で韓国を破った開催国オーストラリアが3度目の挑戦で初優勝を果たした。

 アジアカップ初制覇を狙う開催国オーストラリアは準決勝と同じ11人で試合に臨む。腰の負傷が心配されたフラニッチもスタメンに名を連ねた。

 対する韓国は準決勝から1人を入れ替え、元FC東京のチャン・ヒョンスが先発出場。55年ぶりのアジア制覇を目指す。

 試合は序盤から激しい体のぶつかり合いとロングボールの応酬でいかにも決勝という展開となる。

 開始から5分でフラニッチがイエローカードを提示されるなど、テンションの高い立ち上がりとなった。

 7分にはジェディナクのFKで韓国ゴールに迫るが、これはわずかに枠の外。

 全体的にシュートの数は少なかったが、24分にキ・ソンヨンのFKからカク・テヒが惜しいヘディングを放ち、直後にはオーストラリアがケーヒルのシュートで決定機を作るなど、両チームとも確実にビッグチャンスを作り、ゴールの臭いを感じさせる。

 37分過ぎには韓国が両サイドから立て続けにゴールへ迫る。左SBのキム・ジンスが鋭いオーバーラップからマイナス気味のクロスを送り、ソン・フンミンがボレーシュートを放つもわずかに枠の外。

 その約1分後、今度は右SBのチャ・ドゥリがオーバーラップからソン・フンミンへラストパスを送るが、シュートはルオンゴの執念のブロックに阻まれた。

 前半はスコアレスで終えるかと思われた45分、CBのセインズバリーからの縦パスを受けたルオンゴが見事な反転から流れるようなコントロールでミドルシュートを放つ。そのボールはキム・ジンヒョンの脇を抜けてゴール右隅に突き刺さった。

 今大会無失点だった韓国から初めてゴールを奪い、ルオンゴの見事な今大会3点目でオーストラリアが先制して前半を折り返した。

 後半に入っても一進一退の攻防が続くが、オーストラリアは63分に大黒柱ケーヒルを下げて最前線にユリッチを投入。同じタイミングで韓国はナム・テヒを下げてイ・グノをピッチへ送り出した。

 オーストラリアは70分にサイドのドリブル突破で存在感を発揮していたクルーズが負傷でプレー続行不可能となってしまい、トロイージとの交代を強いられる。

 そして直後に腰を負傷していたフラニッチが痛みでプレーを続けられなくなり、マッケイと交代。オーストラリアは交代枠2つをトラブルで使わなければならなくなってしまった。

 統率のとれたオーストラリア守備陣を前にして徐々に攻撃が単調になってしまった韓国は、88分にFWイ・ジョンヒョプに代えてDFキム・ジュヨンを投入。CBに入っていたカク・テヒを最前線に上げてパワープレーに出る。

 しかし、そのカク・テヒも疲労の色が濃く、最前線で起点になることはできない。

 それでも韓国は諦めなかった。後半アディショナルタイムに入った直後、それまで完璧に抑え込まれていたエースのソン・フンミンがオーストラリア守備陣のわずかな隙を突いて同点弾。優勝への執念を見せる。

 延長前半、韓国は足をつる選手が続出するが、気持ちでカバー。ペースこそ落ちたが、両チームともにゴール前まで攻め込むシーンを何度も作っていく。だが、キム・ジンヒョンとライアン、両守護神が奮闘して得点を許さない。

 そんな中、途中出場のトロイージが大仕事をやってのける。105分、右サイドで粘ったユリッチがDFを強引にかわしてゴール前へボールを送り、最後はトロイージが力強い一撃を叩き込んだ。

 延長後半に入って、満身創痍でも足を止めない韓国の選手たちは同点を目指してゴールに襲いかかるが、オーストラリアの守備陣も気迫で立ちはだかり得点を許さない。

 そして、最後は総立ちで声援を送るサポーターの後押しを受けて守り切ったオーストラリアが3度目のアジアカップで初優勝を果たした。

【了】

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