悲願の戴冠へ。“アジア”の王者となれるか
そのあたりは韓国のウリ・シュティーリケ監督も充分に分かっている。「多くの人は、韓国が豪州をグループステージで破っていることを知っているが、同時に我々が決勝で対戦するのは、違う選手たちのもう一つの別の豪州であるということも分かっている。しかし我々は(今大会で)無敗、そして無失点のチーム。そして、我々は豪州を決勝で破りたいのであれば最高のレベルでのプレーをする必要があることを知っている、自信と信念のチームだ」と語った。
一方のポスタコグルー監督は、「(17日の韓国戦で)我々は敗れたが、内容では負けていなかった。あの試合から何のネガティブ要素も無いし、大会を勝ち進んでいくのにさほどの痛手にもならなかった。むしろ、韓国とは充分にやれるなという印象を持ったくらいだ。誰が決勝のピッチに立つかに関わらず、前の試合の結果は、まったくの別のもので無関係だ」と、大幅に選手を入れ替えて臨む決勝への自信をのぞかせた。
アジアのサッカー界にとって非常に大事なアジアカップ決勝直前に降って沸いたような「AFCからの豪州追放の動き」の報道。豪州にとっては悪意的とすら感じられるタイミングでの今回のナンセンスな動きへの“カウンターアタック”には、アジア最高の舞台でアジアの雄の一角である強敵韓国を倒して文句なしのタイトル獲得こそがふさわしい。
西アジア諸国が何を言おうと、むこう4年間はアジア王者でいられるわけで、彼らの豪州不要論は、少々言葉はきついが、それこそ「負け犬の遠吠え」に過ぎなくなる。
サッカルーズは、8万人の大観衆の前で勝利の凱歌を揚げ、アジア王者の証たるアジアカップを高々と掲げられるのか――。豪州サッカーの運命を大きく左右することになる世紀の大一番のキックオフは本日、夜20時(日本時間18時)に迫っている。
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