決勝進出をかけた大一番、予想外の先発を起用
サッカルーズが、ついに自国開催のアジアカップで決勝に進出した。日本を破ったUAEとニューカッスルの地であいまみえ、危なげなく2-0で勝利。悲願のアジア王者戴冠にあと一つと迫った。
試合前から雨の降り続いたニューカッスル。試合直前にはようやく止んだものの、あいにくの空模様に観衆の出足は鈍かった。大会公式サイト上では3万3000人収容を謳うスタジアムには、公式発表で2万1079人が観戦に訪れた。
見た感じはもう少し埋まっているようにも思えたが、ゴール裏の芝生席などは、雨で濡れていて座れないこともあって空きスペースが目立った。天候が大きく影響しているとはいえど、自国開催の大会の準決勝が満員にならないのには、正直残念な思いが強い。
そもそも、ゴール裏が芝生席というスタジアムが準決勝という大舞台に使われることが大会運営上、適当だったのか。
ニューカッスルの試合運営やホスピタリティには何の問題もないし、試合日程上、いかんともしがたいことなのは充分に理解している。ただ、ことキャパシティに限定すれば、ニューカッスル・スタジアムが準決勝開催に相応しいスタジアムだったのかという疑問は拭えないままだ。
そんなことを感じながら、ピッチを見下ろすメディア席に腰を落ち着けて、既に配られていたスターティングリストを手に取って、少し驚いた。
MFマッシモ・ルオンゴのインサイド・ハーフのパートナーには、大方の予想に反して、本職ではないマーク・ミリガンの名があったからだ。キャプテンのミレ・ジェディナクが故障欠場したグループリーグの2戦で非常に良い働きを見せたミリガンを、アンジ・ポスタコグルー監督はこの大一番で起用してきた。