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代表 10年前

母国で初のアジア戴冠へ――。準決勝進出のサッカルーズ、日本を破ったUAEに挑む

text by 植松久隆 photo by Getty Images

万全で挑むUAE戦

 確たるケガ人も出場停止も無い今回は、先発メンバーの予想は難しくはない。GK、DFラインからボランチまでは、中国戦を出場停止で欠場したスピラノヴィッチがアレックス・ウィルキンソンに替わる以外はそのままの顔ぶれになるだろう。

 前線の3人も、ケーヒルとマシュー・レッキー、ロビー・クルーズは動かしようが無い。レッキーがもし回復が万全でなければ、左ウィングにはトミー・オアまたはジェームス・トロイージの可能性が無いわけでは無い。攻撃的MFのマッシモ・ルオンゴも今や不動のポジションを得たと言えるので、予想が必要なのはもう一人の攻撃的MFが誰になるかだけ。

 そのポジションの候補は、マーク・ブレッシアーノ、トロイージ、またはマット・マッカイのいずれかになる。ここは、中国戦の出来に物足りなさを感じたブレッシアーノや韓国戦で精彩を欠いたマッカイよりは、前線での出場が無ければトロイージが出場する可能性が高い。

 豪州がAFCに転籍してからの両国の対戦成績を紐解いてみると、2011年と14年に2戦して2分けという成績が残っている。いずれも豪州にとってはアウェーで戦われているが、どちらも親善試合でほとんど参考にはならない。昨年の対戦は、豪州が試合を優位に進めて、17本のシュートを浴びせたがスコアレスドローで終わった非常に後味の悪いものであった。

 ちなみにその試合には、今大会注目の天才司令塔オマル・アブドゥルラフマンは出場していなかった。今回は過去2戦とは異なり、ガチンコの真剣勝負でのホームでの対戦のため、これまでとは違った内容と結果が出てくることは間違いない。

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