120分戦ったUAE。豪州にとってはアドバンテージに
サッカルーズは、今夜、ニューカッスルの地でUAEとの準決勝を戦う。今でも、「この試合は本来であれば、日豪戦だったはずなのに…」という気持ちがもたげてくる。しかし、いまさら日本の敗戦を嘆いても詮無きこと。こうなった以上は、アジアのレベル向上を世界に印象付ける好試合をニューカッスルの地であいまみえる豪州とUAE両国には期待したい。
豪州はこの大一番を、絶対的エース、ティム・ケーヒルの素晴らしい2ゴールで快勝した22日の中国戦(ブリスベン)から中4日で迎える。かたや、UAEは23日の日本戦(シドニー)から中3日のため、豪州の方が日程的には恵まれた。移動は、豪州がブリスベンからニューカッスル、UAEがシドニーからニューカッスルの違いはあるが、豪州は移動は多少長くとも、前述のように休養に充てる日が1日多いのでさほどのデメリットにはならない。
むしろ大きいのは豪州がきっちり90分で中国戦を終えた一方で、UAEの日本戦がPK戦までもつれ込む熱戦だったことによる疲労の差。120分以上の激戦を戦って心身ともにすり減ったUAEの方が、次の試合までの間隔が短いのだから疲労の回復度合いにも違いが出てくるのは避けられない。これは豪州にとっては小さくないアドバンテージと見ていい。
豪州のチーム状態は万全に近い。日曜のトレーニングでは、マシュー・レッキ―とイヴァン・フラニッチの2人がハムストリングにアイスパックを巻いた姿を現した。しかし、昨日の前日会見で、アンジ・ポスタコグルー監督は「全員が準々決勝から満足な状態に回復している。マシュー・スピラノヴィッチも戻ってくるし、私にとっても重要なメンバー全員から選手を選べる」と、チームのコンディションが万全なことを満足そうな様子を見せて語った。
この監督の発言から判断しても、レッキ―もフラニッチも大事には至らず、順調に回復しているとみて間違いないだろう。さらに、ポスタコグルー監督は「(中国戦から)何人かの選手の変更はするつもりだ。明日の夜の試合にベストと思われるチームを試合に送り出せるように先発メンバーは組まれることになる」と先発の変更を明言した。