カップ戦敗退も、リーグでの戦いに集中
その彼らを束ねるフォルニエ監督は、現役時代はディフェンダーでリヨンのOBでもある。
ドイツのメンヘングラッドバッハでもプレー経験があるなど、この世代のフランス人選手の中では早くから外に目を向けていた革新派で、指導者に転向後は、カーディフで修行するなど、他国のサッカーカ文化の吸収にも熱心だ。
選手たちもフォルニエについて「常に勝者のマインドがある。リヨンを知り尽くしているし、指導者としてのノウハウを持っているからどんな時にでも頼れる」と語り、多大な信頼を寄せている。
とはいえ、フォルニエ監督はトップリーグでは新参者。スタッド・ランスを2部から1部に引き揚げた功労者ではあるが、昨夏リヨンと契約する以前は、リーグ1での指導経験はそのスタッド・ランスでの2季のみ。ビッグクラブを率いた経験もない。
その彼の採用を決めたオラス会長にも、先見の明があった。オラス会長は思ったことをズバズバ口にし、とくにライバルチームは容赦なく口撃するため、反感を持っている者も多いが、地道に若手を育成してチームを作り、上位をキープし続けている点は評価できる。
現在もフランス代表の若年層のカテゴリーには、リヨン所属の選手が多い。つまりはフランスサッカーの未来を支えているということだ。
1月に入ってのリーグカップ戦、フランス杯ではともに敗退し、今季の彼らに残されたのはリーグ戦のみになった。しかし、かえってリーグでのタイトル争いに集中できる好環境が整ったともいえる。
この後、2月上旬にはモナコ、パリSGとの連戦を控えている。モナコも12月に入ってからここまでの12戦、CLや国内カップ戦も含めて11勝1分けで無敗をキープと、ジャルディム監督が本領発揮し始めた。
同じ上り調子の2者が激突する2月1日の23節は、注目の一戦になるだろう。
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