アジアのDFにとって脅威の存在に
グループステージ最終戦のオーストラリア戦では、ソンは後半早々に負傷のク・ジャチョルに代わり途中出場。
ブリスベンはピッチの状態が悪く不満の多いものだったが、ソンはそれをものともしなかった。オーストラリア選手のタックルをダンスを踊るかのようにすり抜け、40分間の“華麗な演技”を披露。
守備から攻撃に転じると、平然と50メートルを駆け上がった。(その後のラストパスではミスをしたが、これはキム・ジンスが走りこんでいなかったためで、ソンはチームメイからのサポートを必要としていた。)
そうしたプレーから、どうしてもソンをクリスティアーノ・ロナウドと比較してしまう。彼がボールを持っている時、わずかにC・ロナウドに似た優雅さがある。
71分のプレーでは、ふらふらとウズベキスタンの守備ゾーンの真ん中まで走ると、DFサンジャル・トゥルスノフを欺き、あっという間に置き去りにしてしまった。
最終的にはタックルを受けてこのピンチは阻まれた。しかし、この徹底的な攻撃は続き、最後にはまるで雷のようなチャ・ドゥリのドリブルによって生み出されたチャンスをしっかりと決めて試合を決定づけた。
「ソンは2得点を決めたが、彼はもっと良いプレーが出来る」
韓国代表監督ウリ・シュティーリケは言う。「彼は120間のうちで何度もボールを失った。チャンピオンズリーグでプレーしている選手ならこうしたミスは犯さないはずだ」
「我々は、ここまでの4試合で、“本当のソン・フンミン”を見ることは出来ていないと思う。ハッスルしすぎるところは大きな問題だ。彼はパワフルでスピードを持った選手。ただし、時にはもう少し落ち着いてプレーすることも必要だ。そうすればもっと良くなるだろう」
とはいえ、ソン・フンミンはまだ22歳。忘れてならないのは、これからは良くなっていくばかりだということ。アジアで戦うDF達にとっては恐ろしいことだ。そして、いずれは確実に全世界を脅かす存在となるだろう。
【了】
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