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日本代表 10年前

決定力不足に泣いた日本。疑問の残る交代策と不明瞭だった攻撃の意図

日本代表は23日、アジアカップ準々決勝でUAE代表と対戦し、1-1のタイスコアで迎えたPK戦の末敗退した。日本は120分間で35本のシュートを放ちながら、ゴールは柴崎のシュートのみと、決定力不足を露呈した。

text by 西部謙司 photo by Getty Images

1回のチャンスをモノにしたUAE、多くのチャンスを逃した日本

決定力不足に泣いた日本。疑問の残る交代策と不明瞭だった攻撃の意図
先制ゴールを挙げたUAEのマブフート【写真:Getty Images】

 グループリーグ最終戦から中2日の日本は、立ち上がりの動きに鋭さが欠けていた。UAEは開始直後から攻勢をかける。要注意人物のオマール・アブドゥラフマンは4-4-2の右MFの位置から中央へかけて動いていく。長友はオマール・アブドゥラフマンをマークして中央までついていた。

 しかしUAEの先制点をアシストのはもう1人のアブドゥラフマン、アメルのほうだった。長友のいない日本の左サイドと中央の中間点に走りこんだマブフートにピタリとロングパスを届け、マブフートも見事なコントロールから逆サイドへ正確なシュートを叩きこむ。

 UAEの初シュートで、120分間で放った3本のシュートの1本だ。裏をとられた森重のポジショニング、吉田のカバーの遅れという問題はあるが、このゴールについてはUAEを褒めるべきかもしれない。

 その後は日本の攻撃が続き、後半には8回もの決定機を作ったが決めたのは1点だけ。この決定力のなさが第一の敗因といっていいだろう。ただ、問題はシュートの精度だけではなかった。

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