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日本代表 10年前

代表151戦目を迎える遠藤。ヨルダン戦へ、広い視野と余裕で苦悩する香川を後押し

text by 元川悦子 photo by Getty Images

「チームとしていかに機能しているかの方が大事」

 どんな状況でも時でも広い視野を持ち、余裕を持ちながら大局的にサッカーを捉えられる遠藤にとって、代表戦8戦ノーゴールを気に病む香川真司(ドルトムント)の現在は「若さゆえの焦り」に映るようだ。

 かつて遠藤の親友・中村俊輔(横浜FM)も「今日はアシストとか得点とかができなかった」と記録に残る仕事にばかりに固執していた時期があった。

 ゴールへの意識の高いトップ選手と何人も接してきた遠藤は「そういう気持ちを持っているのは当然だと思いますね」とエースナンバー10が取り巻く心情を理解した。

「もちろんゴールが取れれば一番いいんでしょうけど、ゴールを取るだけがサッカーの仕事じゃないので。真司は前回の試合もフィニッシュもいい形で絡めていると思うので、それを繰り返せばいずれ入るんじゃないかと。十分機能していると思いますしね。

 ゴールが取れれば、彼も落ち着いて次の試合を迎えられると思うんで、早い段階で取りたい思いはあるでしょうけど、入る時は入りますし、入らない時は10試合でも20試合でも入らない。チームとしていかに機能しているかの方が僕は大事だと思いますね」と経験豊富な選手らしい言い回しで、インサイドハーフのコンビを組む男の背中を力強く押していた。

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