体を張って示した勝利に貢献するための心構え
イエローカードが提示される中、すぐに切り替えてFKに対応するためのポジションの確認を行う今野を観る限り、痛みを抱えている様子は無かった。そしてFKをクリアして事なきを得た日本は1-0の勝利。90分を通して見れば完勝だったが、本当にラストプレーで、危うく勝ち点を失うところだった。
危険なタイミングで相手ボールになったことは、直接的に絡んだ今野にも責任の一端があるものの、残り数分というところで全体として曖昧になっていた状況でのチームを救うプレー。
怪我を負ったことはアクシデントだが、途中出場でも、いや途中出場だからこそ自分の役割をしっかりと全うし、勝利のために献身するという心構えを示した。
ブリスベンからメルボルンに移動し、18日の朝に病院で検査を受けた今野はその日もホテルで静養となり、当面は治療とリハビリに時間を当てることになった。
関係者によれば、大会中に復帰できる見込みとのことで離脱は回避したが、大会に入って最初の欠場者となる。その今野が一時的とはいえいなくなる中で、残ったサブの選手たちがしっかりと役割を果たすことができるのか。
ここまで2連勝を飾り、まだグループリーグ突破が決まっていないとはいえ、順調に滑り出した日本だが、ここから4試合は先に進むほど厳しい戦いになっていく。そこで勝負のベースになるのはスタメンの選手たちだが、勝利をしっかりとモノにするにはサブの選手がカギを握るはずだ。
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