ボールを支配しながらも相手を下回るチャンス数
3試合を終えて獲得した勝ち点は、わずか1。本田圭佑不在で迎えた2015年、ACミランは最も苦しい時期を迎えている。
1月6日、サッスオーロにホームで1-2と敗戦、1月10日、トリノとアウェイ1-1で引き分け。建て直しのためにもホームで勝ち点3を獲得したい一戦だった。
試合後のスタッツを見ると、ポゼッションで69.5%対30.5%、パス成功本数で480本対195本、アタッキングサードでのパス本数で211本対90本、クロス本数では48本対8本とアタランタを圧倒。
しかし、シュート本数では15本対15本と全くの五分。さらに、枠内シュート数では4本対5本と1本差ながら下回り、チャンスメイク数でも9回対12回とアタランタよりも少ない回数に終わった。
パスを回しても相手DFを崩せず、クロスを上げてもチャンスを生み出すことができない。33分には、ボネーラからメネズへのパスが狙われると、カウンターから一気にゴールへ。アウェイで手痛い先制点を浴びてしまった。
その後も数字が示す通り、ボールを支配して得点を目指すミランだったが、38分にはリスタートから集中を欠いたことでチガリーニにシュートを放たれ、追加点の可能性を与えてしまった。
結果的にシュートはわずかに枠を外れたものの、わずか5分の間に2度も集中力を切らしたことは看過できないだろう。
結局、後半に入っても同点にすることはできず、0-1で敗戦。勝ち点は26のままとなった。
安定して勝ちを掴んでいた序盤戦では、ポゼッションで下回りながらもカウンターから得点を奪っていたミランだったが、ここ最近ではポゼッションで上回りながら敗戦を喫する展開が増えている。
相手からも研究と対策を打たれ、この試合ではアタランタ“持たされた”格好となったが、序盤と現在では真逆のチームとなってしまったようだ。