3人の連動性がイラクの守備を後手に回す
イラクに1-0で勝利し、グループリーグ首位通過に大きく前進した日本代表。
多くのチャンスを作りながら追加点を奪えなかったこと、ファウルの与え方、セットプレーの対応などに課題を残したものの、アギーレ監督が振り返る様に、基本スタイルをベースに選手が柔軟に判断して試合の主導権を握れたことは優勝を目指す上で大きな収穫だった。
「インテンシティーの高い試合になるだろう」とアギーレ監督が予想したこの試合で、特に高い機能性を発揮したのが長谷部、遠藤、香川の中盤トライアングルだった。
キャプテンの長谷部、イラク戦で記念すべき150キャップとなった遠藤の安定感は言わずもがなだが、この日は香川の連動性も高く、イラクの守備を後手に回す効果をもたらしていた。
「ボランチのところをケアしないといけないので、遠藤と(香川)真司にはそこに(マークを)つかせるように指示をしたが、うまく対応してくれたと思う」とアギーレ監督。
攻撃により持ち味のある遠藤と香川だが、前からプレッシャーをかける守備の中でイラクの強みであるヤセルとアブドゥラミールの2ボランチのパスを限定していた。
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