懸命に走り回るだけでは勝てない
北朝鮮は過去出場2大会のアジア杯(92年、11年)や2014年のブラジルW杯アジア最終予選も上に進めなかった。理由を聞くと彼はクオリティーの欠如を引き合いに出した。
「アジア杯に参加できることは良いことだが、我々の技術レベルは十分ではないと思う。進歩を望むのであれば、将来できるだけ早く技術の習得方法を見出すことがベターだろう」
だがすぐにチームの保守的な取り組みを開拓できる術はない。「守備的な戦術は捨て難いし、カウンターが唯一の道だと思う。試合に勝つことに関しては、とても力強くて効果的である」
北朝鮮にとって23年ぶりの大会得点になったリャン・ヨンギのゴールでリードしているにもかかわらず、チョ監督と彼のチームは残念ながらそれに当てはまらなかった。サウジアラビアのコスミン・オラロイ監督は、北朝鮮の懸命に走り回るスタイルが自分たちの4-1の勝利を手助けしてくれたと明かす。
「試合全体で走り続ける北朝鮮のやり方には勝つ自信があった」とオラロイ監督。「彼らが前線からプレスをかけ続ければ、ボールをポゼッションする度により広いスペースが生まれる」
スペースとゴールを引き渡すことは、常に振り出しに戻ることを意味している。北朝鮮サッカー協会が代表チームの強固な基盤を築き、2016年のリオ五輪や2018年のロシアW杯での偉業達成を求めるなら、おそらくそのやり方ではないだろう。
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