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代表 10年前

英国人記者が考察する北朝鮮の現状。全力プレーで起こる負の連鎖

アジア杯に出場した北朝鮮だったが、2連敗を喫しグループリーグ敗退が決まった。技術の低さを自覚し、カウンターを武器に臨むも歯が立たなかった。今後、W杯や五輪に出場するには改革が必要だろう。

text by ショーン・キャロル photo by Dan Orlowitz

アンダー世代の活躍は目立っているが…

英国人記者が考察する北朝鮮の現状。全力プレーで起こる負の連鎖
北朝鮮代表のチョ・ドンソプ監督【写真:ダン・オロウィッツ】

 北朝鮮は常に興味深い話題を生むが、ピッチ上の話題を生むことは少ない。

 仁川アジア大会決勝の韓国戦後に審判団に過度な抗議をしたユン・ジョンス監督の1年間にわたる資格停止処分は、前任を務めたチョ・ドンソプ監督のアジア杯直前の復帰を呼んだ。チームは3試合の出場停止処分を受けたリ・サンチョルを含む、フル登録より1人少ない22人でオーストラリア入り。

 得点の鍵である水原三星ブルーウィングスのチョン・テセは不可解にもメンバーを外れた。

 チョ監督は水曜の夜、チームが2連敗してもメンバー選考について非を認めなかった。

「アン・ヨンハやチョン・テセを選出しなかったことが間違いだとは思っていない。これは我々の決定だ」

 チョルリマ(千里馬=北朝鮮代表の愛称)はアンダー世代の大会でしばしば好成績を残しており、14年のアジア大会で準優勝、U-19アジア選手権では2位、U-16アジア選手権で優勝。しかし、ここ数年の功績をフル代表に移行させることに苦労している。

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