広州恒大への移籍が決まったリカルド・グラール【写真:Getty Images】
中国スーパーリーグの広州恒大は13日、クルゼイロからブラジル代表FWリカルド・グラールを獲得したと発表した。移籍金は1500万ユーロ(約21億円)で4年契約、背番号11を着用する。
昨年9月にブラジル代表デビューを果たし、国内リーグでは26試合出場15得点を記録してクルゼイロの2連覇に大きく貢献していた23歳の年俸は中国リーグ史上最高額の契約になると、中国のテレビ局『CNS』のウェブ版が伝えている。
広州恒大は公式HPに掲載したリリースで「世界的な選手の加入により中国サッカーのイメージを向上させ、自国の選手を技術的にも戦術的にもレベルアップさせることができる」と獲得の理由を説明。
さらに「クラブにより多くの投資や海外からの援助を得ること、激しい競争による選手のパフォーマンス向上や、ファンの情熱喚起を高いレベルで推進する。また、中国サッカーが急速に発展することで世界の注意をひき、アジアサッカーの地位向上と自国の強化というWin-Winの関係を築く」とグラールの担う役割を明らかにした。
再びAFCチャンピオンズリーグを制してアジアの頂点に立つことを堂々と目標に掲げ、そのために現役ブラジル代表獲得を実行に移したようだ。
一方、グラールの母国ブラジルメディア『フェジャ』は「これまで中国でプレーしている選手が代表に招集されたことはない」とドゥンガ率いるブラジル代表でのキャリアを始めたばかりの同選手の今後を案じている。
アレッサンドロ・ディアマンティは1年で母国復帰を決断したが、広州恒大にはディアマンティと同じ元イタリア代表のアルベルト・ジラルディーノや、エウケソンやルネ・ジュニオールといった同胞たちも在籍。さらにファビオ・カンナバーロが監督を務め、再びアジア制覇を狙っている。
今回中国行きが決まったグラールは、メディカルチェックを済ませた後、20日から始まるスペインでのプレーシーズンキャンプに合流する予定となっている。
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