ロイスとのプレーを喜ぶカンプル
危機は過ぎ去った訳ではない。ブンデスリーガ14-15シーズンの前半戦を18チーム中の17位で終えたボルシア・ドルトムントは、2015年1月10日よりスペイン南東部のラ・マンガでの冬期合宿に入った。
ラ・マンガで送る日数は、わずか9日間に過ぎない。しかし降格圏での折り返しがクラブの歴史上初のことであることを考えれば、「スペインの太陽(レヴィア・シュポルト紙)」の下での合宿期間がどれだけの重みを持つのかは想像に難くない。
12日付の独大衆紙ビルトは、「スペインのファンがロイスを取り囲む」という見出しで、11日の練習を終えた後でマルコ・ロイスが地元の少年たちからのサインの求め、写真撮影に応じる様子を報じた。
「ここにBVBからもう一度良いニュースがやって来る!」として、2014年11月22日のパダーボルン戦での負傷離脱以来、チーム練習に復帰したロイスを取り上げている。
しかしロイスの復帰を、そのまま「良いニュース」と捉えて良いのだろうか。もちろん負傷者の復帰が、ポジティブな話題であることは間違いない。それでも前半戦を振り返れば、誰かが抜けて誰かが戻ってきては「良いニュース」として報じられ、結果に結びついて来なかったのも事実だ。
負傷者の復帰は、チーム編成が整うことの一環に過ぎない。ロイスとドルトムントはまた新たなスタート・ラインに立った。それ以上でもそれ以下でもないのである。
今冬、オーストリア1部のレッドブル・ザルツブルクから新加入したケビン・カンプルはビルト紙に対して、ロイスと共にプレーすることについて喜びをあらわにし、「僕は彼から何かを学び取ることが出来る。マルコ(・ロイス)はドルトムントの素早いプレーに適したベストの選手だね」とコメントを残している。