得意なはずのカウンターも機能せず
特に、ここまでわずか3試合で25分間の出場時間しか得られていなかったニアンは、ただボールの行方とともに上下にジョギングしているだけ。たまにプレスに行ってはかわされ、後方のデ・シリオがサイドで数的不利にさらされる状況が続いていただけに、彼の退場は必然だったのかもしれない。
さらに、ニアン&デ・シリオの右、ボナベントゥーラ&アルメロの左という両サイドを務めた4人の守備でのパフォーマンス・スコアを見ると、ニアン-12点、デ・シリオ-34点、ボナベントゥーラ10点、アルメロ-2点。
デ・シリオは退場処分となったため低評価は当然だが、プラスの評価を得たのがボナベントゥーラのみという状況では苦しい。
開始早々に先制したことで得意なはずのカウンターを狙うスタイルに切り替えたが、両サイドの守備が緩すぎたために機能せず、自らの首を絞める結果となってしまった。
開幕当初、本田&アバーテの右、エル・シャーラウィ&デ・シリオの左でカウンターの起点となり、多くのチャンスを生み出して攻守において勝利の鍵となっていたミランの両サイドは、様々な要因が絡みつつウィークポイントと化してしまった。
後半からは1人少ないこともあって防戦一方。80分にはコーナーキックからグリグに同点弾を決められてしまった。
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