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代表 10年前

【豪州戦プレビュー】クウェート戦、悲願のアジア王者へ“勝つサッカー”で違い見せるか

text by 植松久隆 photo by Getty Images

結果と内容の二兎を追う指揮官

 では、開幕戦をサッカルーズはどう戦うのか。前日会見のポスタコグルー監督の発言に一つの示唆があった。

「私は醜い(ugly)勝ち方をしても嬉しくない。そういう勝ち方も、結果と言う意味だけで考えれば、正しいのかもしれない。でも、それだけでは喜べない。かといって、見ていて面白い攻撃的なサッカーをただやればいいということではなく、それは勝つサッカーでなければいけない」

 この発言は、監督の「結果と内容の二兎を追い、二兎とも捉えよう」という強い意思の表れであり、そのためには手段を選ばないということを宣言しているに等しい。

 さらには、華麗なパスサッカーで36戦無敗という金字塔を打ち立てたブリスベン・ロアを指揮していた時代を引き合いに出し、自らの追い求める“勝つサッカー”への自信を見せた。

「ブリスベンでのサッカーは、(結果と内容が伴う)勝つサッカーだった。それと同じことを代表でも成し遂げたい。そして、明日は、その一環として、エキサイティングで席に座っている暇が無い様なサッカーをお見せしたい。でも、それは、攻撃サッカーという美学の追求だけに留まらず、結果を追う現実的な“勝つサッカー”であるべきだ」

 その監督のアジアカップ版“勝つサッカー”をピッチ上で体現することになる先発メンバーは、ベテラン、中堅、若手が上手く混在した現時点でのポスタコグルー監督のベストメンバーということになる。ここで、少しだけ監督のスターティング・メンバー選びの胸の内を探ってみよう。

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