U16仏代表MFレアン・スイシ(左)【写真:Getty Images】
チェルシーがASサンテティエンヌのU16仏代表MFレアン・スイシと合意間近であると、5日の英紙『デイリー・エクスプレス』が報じている。
プレミアリーグでは1軍登録メンバーに占めるシニア(22歳以上)選手の数が最大25名に限られ、そのうち最低8名は21歳の誕生日を迎えるシーズンが終了するまでに少なくとも3年間を国内(ウェールズ含む)のクラブで過ごさねばならない条項がある。
金満クラブが即戦力を買い漁ることを防ぐために始まったが、若手有望株の囲い込みという新たな問題が生まれ、現在は欧州のビッグクラブが我先にと育成世代の獲得に躍起になっている。
この16歳は同国出身のMFポール・ポグバ(ユベントス)以来となる大型のセントラルMFで、将来的にはMFネマニャ・マティッチが務める攻守のつなぎ役として期待される逸材だ。
しかし、十代の頃に同クラブへと籍を移した同郷のMFガエル・カクタ(現ラージョ)やスペイン人MFオリオル・ロメウ(現シュツットガルト)を例に見ても、毎年ビッグネームが入団してくる環境でチームに定着することは難しく、早い段階で親元を離れる現在の移籍傾向に育成大国の仏指導者は頭を悩ましている。
同紙によると、当初アーセナルが獲得レースのポール・ポジションに位置していたが、元チームメートでチェルシーに所属するDFクルト・ズマの勧誘によって移籍先を変更したという。
ジョゼ・モウリーリョ監督は3年契約での完全移籍を望んでおり、今週末にも契約が合意に達する見込みだ。補強を繰り返すチェルシーが、タイトル獲得と若手育成という二足の草鞋を履きこなせるか注目である。
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