試合開始直前には多数の観客。低くない注目度
メインスタンド以外は芝生席なので、日本のスタジアムの基準で言えば、Jリーグの試合を開催出来ないレベルのスタジアムということになるのだろうが、1万人収容というスタジアムは日本代表の練習場としては申し分なさそうに見えた。芝のコンディションもかなり良いようで、ハード面では「日本歓迎」の意図が充分に伝わってきた。
やはり、会場まで来ると、打って変わってこの試合への関心の高さが感じられた。チケット売り場には試合開始のかなり前から長蛇の列が出来ていた。窓口の係のボランティアに聞くと「メインスタンドの指定席は、前売りで売り切れている」とのこと。
実際のメインスタンドは試合開始1時間を切っても半分も埋まっておらず「本当に売り切れなのか」という疑問がもたげてきたが、試合開始直前にはスタンド席は確かに完全に埋まっていた。
試合開始直前の会場を見渡すと、満員になったメインスタンドだけではなく、芝生席のバックスタンドにもかなりの観客の姿が見られた。ゴール裏でチームを鼓舞する本格的なサポーターの姿は見られなかったが、サムライブルーを身にまとった多くの日本サポーターの姿はそこかしこに目に付いた。
ランダムで声を掛けてみたが、ほとんどが現地在住の邦人で、やはり日帰りで観戦に来られるシドニーからという人々が圧倒的に多かった。しかし、中には、メルボルンから車でやってきたという強者もいた。(かくいう筆者は、ブリスベンから来ているのだが)
とはいえ、観衆の圧倒的多数はと言うと、ローカルのオージーが占めていた。セスノックを含むハンター地域、その中心都市であるニューカッスルは伝統的なサッカー処として知られる。
今回のアジアカップでは、5つの開催都市の中で唯一州都ではない都市として選ばれ、3位決定戦、準決勝、そして日本の初戦(10日パレスチナ戦)を含む4試合をホストすることになっている。そういう事情もあって、この地域のアジアカップへの注目は決して低くは無いようだ。