マルセイユのマルセロ・ビエルサ監督【写真:Getty Images】
イングランドのFA杯でQPRが3部のシェフィールド・ユナイテッドに敗れたのと同じころ、フランスでもそれ以上の“ジャイアントキリング”が起こっていた。
4日に行われたクープ・ドゥ・フランス(フランス杯)9回戦でマルセイユが4部のグルノーブルに敗れ、大会を去ることになった。
最多優勝10回を誇る名門は6分にアンドレ=ピエール・ジニャクのゴールで先制するも、その後3度追いつかれてPK戦に突入。
すると、かつてグルノーブルでプロデビューを果たしたフロリアン・トバンのPKがポール・キャティエーに止められてしまう。
その直後、ムラド・ナッサラーがしっかり決めてグルノーブルが死闘を制した。
試合後、マルセイユのマルセロ・ビエルサ監督は「この試合は分析のしようもない」と簡単なマークミスから3失点した守備陣を酷評。「受け入れないが、責任は私にある」とまさかの敗戦に肩を落とした。
過去に梅崎司、松井大輔、伊藤翔、大黒将志といった日本人選手も在籍していたグルノーブルだが、財政問題から2011年に5部降格という処分を受けた。
現在はアマチュアのまま4部を戦っているが、この試合の延長後半アディショナルタイムに奇跡の同点ゴールを決めたキャプテンのセリム・ベンリバは「彼らはリーグ1(1部)の首位で、とても大きなクラブで、スタジアムを2万人が埋めるほどだ…本当に感動しているよ。僕たちは本当に幸せだ」と『RMCスポーツ』のインタビューで語り、喜びをかみしめた。
フランス杯は次戦がベスト32となる。リヨン、モナコ、ボルドーといった名門がそれぞれ次のラウンドに駒を進めたものの、カーン、ロリアン、ニースといったリーグ1勢が下部リーグのクラブに敗れて敗退が決まっている。
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