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日本代表 10年前

「結果と内容、どっちも求める」。アジア杯で二兎追う本田圭佑。さらなる高い壁への挑戦

text by 元川悦子 photo by Getty Images

「負けは許さないところがある。そこを大事にしていきたい」

 アギーレ監督率いる新生・日本代表では右アウトサイドという新たな役割にも積極果敢にトライしている。こうした紆余曲折の経験値を、今大会で全て注ぎ込みたいと本人も考えている。

「W杯仕様で挑んだ考えと、もう一度原点に戻ってこうしていこうと導き出した考えは、たった1年ですけど、大きく変わりました。(W杯の走行距離で日本が32ヶ国中20位だったというのを聞いて、)もしかしたら日本人がストロングポイントだと思っていた部分がそうじゃないという事実もあったかもしれない。

 そういうことも含めて、アジアカップっていうのはそんなに簡単なもんじゃない。『W杯は負けてもアジアカップは何とかなるやろ』っていうのは危ない考え方。前回もギリギリで優勝したことを忘れてはいけない。

 今回、勝ちに行くうえで、内容が前回と同じではいけないというのは感じています。ただ、内容を求めすぎて優勝できないのも違う。どっちも求めていかないといけないと思います。

 ミランへ行って、現状チームはチャンピオンチームではないんですけど、魂やフィロソフィーはチャンピオン。それは中に入った選手にしか分からないと感じた。求められているものは非常に高いです。そういう僕が持っているものを日本代表でどう伝えていくかは簡単じゃないんですけど、負けは許さないところがある。そこを大事にしていきたいですね」

 本田圭佑は今年の6月で29歳。ベテランの域に達したアタッカーが果たして2015年という重要な年にどのような変貌を遂げていくのか。まずはアジアカップでお手並み拝見となる。

 さらなる高い領域に達するためにも、1月のオーストラリアで結果と内容の双方を手にする必要がある。本人が語ったように、アジアの戦いは甘くはない。本田圭佑の新たな挑戦は、高いハードルから始まる。

【了】

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