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日本代表 10年前

「結果出なければ自分の責任」。岡崎が抱く“前でやり切る覚悟”。アジア制覇へ、エースの意地と誇り

text by 元川悦子 photo by Getty Images

チャレンジする気持ち。前でやり切る覚悟

 この好調を日本のアジアカップ初戦となる1月12日のパレスチナ戦につなげたい思いは非常に強い。半年前のブラジルW杯でのプレーには納得いっていない。その悔しさをバネに1トップで勝負してきた男は、2度目のアジアでの短期決戦で本領を発揮すべくイメージを高めている。

「(ドイツでゴールを量産している)今の状況でアジアカップで結果を出せなかったら自分のせい。より自分にプレッシャーがかかってくるし、責任も感じると思います。

 自分は毎度毎度、毎試合毎試合、結果を出さないと、すぐに立場が入れ替わっちゃう。だからこそ、必死に(ポジションを)掴み取るために頑張っているし、安泰な時はいつまでも続かない。それだけ厳しいところにいるってことをこの2年半で認識したから、とにかくこれからもチャレンジしようと思っているんです。

 代表でも同じで、やっぱり点を取れなかったらどんどん若いやつが出てくるし、覚悟が必要なのかな。今までももがいたし、FWなのにボールを取られて失点につながるという恥ずかしい思いもしてきた。

 そういう失敗も経て今、自分の得意なポジションをやらせてもらっている。そこで結果が出なかったら自分の責任。もっと大きくならないといけないんですよね。

 1トップに定着できているって言っても、(アギーレ体制になってからの)3ヶ月だけ。自分は『前でやり切る覚悟』を持ってやっていきます」と語る。

 岡崎の覚悟はエースとしてのものだろう。得点数こそ現役では断トツだが、ザックジャパン時代は最前線で起用されることは稀だった。アギーレ体制でようやくその座を掴んだ。豊田陽平(鳥栖)や小林悠(川崎)といったライバルたちの台頭は認めつつも、ポジションを明け渡すつもりは毛頭ない。

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