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代表 10年前

豪州がついに“本気”に。日本が苦手な“オージー流”への回帰でアジア制覇へ挑む

text by 植松久隆 photo by Getty Images

自信を見せる指揮官。日本のライバルがようやく“本気モード”に

 一方で、「もし、大会に優勝したとしても、自分たちの追い求めてきたサッカーができなければ素直に喜べない。私は、結果と共にどのようにしてその結果を得たかというプロセスにも重きを置く。ただ勝てばいいのではなく、その勝ち方も私にとっては重要だ」と“勝ち方”にこだわる姿勢は捨てていない。

 自らが目指すパスサッカーとフィジカルの強さを融合させる“進化形”で結果を出せば、全てが丸く収まる。会見でも「この(W杯後の)半年でやってきたことが、この大会で大きな実りになると自信を持っている」と胸を張って見せるのには、今までのやり方に微調整を加えることで充分にやれるとの監督なりの計算があることを感じさせた。

 揺るがない自信と信念を持つ指揮官が、アジアカップ制覇という目標達成のために自分の目指すスタイルの修正をも厭わぬ変わり身を見せたサッカルーズ。これまでの結果だけでポスタコグルーの代表監督としての適性、資質を疑い始めた世論に対して、監督自身が大見得を切ったとなれば、もう、これはお手並み拝見しかない。

 いよいよ、開幕まで10日を切ろうかというアジアカップ。日本の最大のライバルであるオーストラリアが俄然やる気を見せてきたことで、いよいよ風雲急を告げてきた。

【了】

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