集中できる環境を求める香川
確かに選手たちも、長谷部が冒頭の発言をし、香川真司(ドルトムント)や清武弘嗣(ハノーファー)も「僕らは監督を信じてついていくだけ」と語るなど、いい意味での割り切りを見せている。
香川のように2014年ブラジルW杯で不振を極め、ドルトムントでも12月に入ってからリーグ戦4試合連続スタメン落ちを強いられている者にしてみれば、アギーレ問題をどうこう考えている余裕などないはず。だからこそ、自分たちが極力、集中できる環境を作ってほしいというのが本音ではないか。
「ドイツにいた時、日本のメディアにはその話題しか載ってなかった。僕らはそこまで興味がないし、ましてやシーズン中だった。監督がないって言ったらないですし、もう気にしてもしょうがない。僕たち代表選手が結果で(実力を)証明することが、日本サッカーに対してすごく意味のあることだと思っていますから。
(この状態でアジアカップを戦う不安は?) それはメディアのみなさんがどれだけ報道するか(次第)じゃないかと。僕らはアジアカップに向けて集中しているし、その後押しをしてくれることを願うだけなんで。
報道が過熱している分、サッカーファンだったりはそういうところに目が行きがちですけど、僕らはプロだし、日本代表として戦うわけだから、心の整理はできているつもりです」と、彼は自分に言い聞かせるように語気を強めた。