アジアNo.1GKへ、代表レギュラーに抜擢を
彼にとって唯一不測だった出来事は、ベガルタ仙台戦でFW赤嶺真吾をドリブルでかわそうとして失点に繋がったものだけだ。
しかし、主要メディアのいくつかが西川のプレーを指摘したが、このコラムでハッキリさせておきたい。あれは最終的に赤嶺の手にボールが当たって入った反則ゴールだ。
彼がチームにもたらしたものはほかにもある。強力なエネルギーを放ちつつ常に優勝を争うビッグクラブの一員としてのカリスマ性だ。
西川が勝利の後に見せる大きな叫びや仲間と拳を突き合わせるセレブレーションは、2014年シーズンに進化した浦和の新しいシンボルだった。
Jリーグアウォーズの夜、彼に浦和がタイトル獲得に向けて欠けているものを尋ねてみたところ、「我慢。最後の数試合でうまく対処できなかった」と、簡潔かつ率直な回答が返ってきた。
だが言葉のニュアンスから怒りや不満は感じられず、彼はいつものようにトレードマークである笑顔を振りまく。
次のシーズンに向けた再建を前に、浦和のチームメンバーやサポーターにも西川と同じような前向きな姿勢が必要だろう。クラブ全体でシーズン中に訪れるであろう“我慢”の時期に備えなければ、2007年以来のタイトル奪還は厳しいままだ。
その間の時間、ハビエル・アギーレ監督にはアジア杯に臨むサムライブルーの正GKとして西川を使ってもらいたい。
アジアNo.1GKとして彼がその実力を証明できる機会が訪れることを切に願う。
【了】
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