ゴールの量産と守備での貢献
16戦出場し6ゴール。アジアカップ出場のため、本田圭佑のセリエA前半戦は20日のローマ戦をもって終了となったが、戦力外となる可能性も指摘されていたプレシーズンを考えれば非常にポジティブなものとなった。
開幕のラツィオ戦での先制ゴールを皮切りに、7試合で6ゴールを奪った序盤で立場を固める。その後得点についてはペースダウンしたものの、インザーギ監督からの信頼は失わず、そしてナポリ戦では守備面での貢献もクローズアップされた。
そしてそれは、ローマ戦でも然り。ミランは攻守におけるバランスの良さを評価して4-3-2-1を継続したが、本田は2シャドーの一角として右サイドのカバーと攻守の切り替えの両面を担った。敵がサイドに展開しようとするところを切り、時にイーブンボールを拾ってボールをつなぐ。
アルメロが退場し、DFを投入しなければならなくなったため後半途中で無念の交代となったが、「その前あたりは(相手に)危険な存在となっていた」とインザーギ監督は評価していた。
そして今、地元紙では「本田の抜ける穴をどうやって埋めるのか」ということがちょっとした話題となっている。
ゴールは決められなかったものの、戦術上欠かせなくなったということで、立場はより確固たるものにできたと見ることもできる。しかし当の本田は、だからといって安心も満足もしていなかった。
むしろ試合後に口をついて出たのは「どれだけ自分たちの良さがでるかなという風に挑戦はしたが、結果としてはあまり出なかった」という攻撃面での無念と、「点が取れていない」という課題に対する意識だった。