ディフェンスから手堅く入った残留争い
フットボールにおいて最もエモーショナルな瞬間と言えば、ゴールが決まったときに他ならない。それも我が愛するクラブの選手が決めたものとなれば、その感情の爆発は、例えようの無いほど格別なものである。その忘れられない味を占めるために、ファンはスタジアムへと足繁く通う。
17位と降格圏で年の瀬を迎えることとなったドルトムント。しかし下を向いている暇はない。早速ザルツブルクよりケビン・カンプルを獲得するなど、既に逆襲への下準備を始めている。
ここでは前半戦を振り返る意味合いと、後半戦に向けての期待も込めて、エモーショナルな観点からドルトムントの今季前半戦のゴール・ベスト5を選んでみることとした。
【第5位:チーロ・インモービレ】
2014年9月16日 CLグループD第1戦 対アーセナル戦(2-0):45分
口火を切ったのは、イタリアからやってきたストライカーだった。前半終了間際の45分、センターサークル付近でボールを拾ったインモービレは、55メートルを独走し、先制ゴールを決める。
クロップ政権下では4度目の挑戦となったチャンピオンズリーグのグループステージ第1戦、ドルトムントは“らしさ”を存分に発揮し、アーセナルに快勝した。スタジアムには「狂喜(ビルト紙)」と「情熱(デュッセルドルフ・エクスプレス紙)」が渦巻いた。この後CLの舞台では、ドルトムントの快勝が続いていく。
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