チャンスメイクへの意識を高める香川
さらにチャンスメイク数を見ると、昨季16回から今季前半は24回に増加し、1試合平均でも0.9回から2回に上昇。90分間平均回数でも昨季の1.23回に対して、今季前半は2.78回と上回った。また、1対1でも勝率、勝利数ともに増加しており、これらはポゼッションの評価の差にも現れた。
これは、パフォーマンススコア同様にウイングとトップ下というポジションの違いが大きいだろう。一般的にサイドより中央の方がボールに絡む機会が増えるものだ。
しかし、データサイト『Who scored.com』からボールタッチ数を割り出すと、昨季は計871回を記録しており、1試合平均48.4回で90分平均は67回。今季前半は計551回となっており、1試合平均は45.9回で90分平均は63.9回だった。
まとめると、今季前半は昨季と比べてボールタッチ数は少なかったものの、パス本数やチャンスメイク数では上回った。これは、本人がチャンスメイクをするという意識を持ってプレーしていることを表しているといえるだろう。
本来は、ここで第1期ドルトムントのデータを出したいところだが、同サイトで閲覧可能なのは12-13シーズンから…。
では、輝きを放ったその第1期ドルトムントからマンチェスター・ユナイテッドへの移籍1年目となった12-13シーズンのデータを見てみよう。
まず、パフォーマンススコアでは717を記録しており、1試合平均では35.85と昨季と今季前半と比べると3倍近く高い評価となっている。その内訳を見ると、攻撃415.93(20.8)、守備235.95(11.8)、ポゼッション65.09(3.2)とすべての項目で上回っている。※カッコ内は1試合平均
シュートの項目を見ても16本中10本を枠内に飛ばして63%を記録し、6得点を挙げた。
パスの項目では、1試合の平均本数が37.3/41.65本、90分間の平均本数が50.7/56.6本と昨季と今季前半を上回る結果となった。
しかし、見逃せないのは縦パス率だ。昨季も今季前半もわずかながら50%を上回ったものの、12-13シーズンは42.9%。バックパス率が57.1%と過半数を上回っていた。