わずか17%にとどまった枠内シュート率
数字だけを見れば、昨シーズンとほぼ変わりのないものとなったが、そのパフォーマンスはどうだったのだろうか? データサイト『Squawka.com』が掲載するデータから比較してみよう。
まずは、攻撃・守備・ポゼッションの評価を数値化した「パフォーマンススコア」。不振と言われた昨季は204で、今季前半は120。もちろん出場試合数が違うため合計数で比較することはできないので、1試合平均を出すと昨季は11.3で今季前半は10。わずかに今季前半が下回ったものの、ほぼ横ばいの結果となった。
その内訳を見ると、昨季は攻撃112.6(6.25)、守備86.31(4.8)、ポゼッション5.05(0.3)。今季前半は攻撃85.65(7.13)、守備15.09(1.25)、ポゼッション18.87(1.57)。※カッコ内は1試合平均
昨季は主にウイングでの起用で、今季はトップ下というポジションの違いもあり、攻撃でアップ、守備でダウンとわずかな変化はあるものの、やはり大きな差は生まれなかった。
しかし、注目すべきは枠内シュート率。昨季は年間で10本とシュート数こそ少ないながらも6本を枠内に飛ばして60%を記録したが、今季はすでに昨季を上回る12本のシュートを放ちながら枠内は2本でわずか17%となっている。
当然、昨季は0得点で今季は1つながら得点を挙げているため、昨季の方が優れていたとは言えない。また、先日の本田圭佑の回では3本中3本の枠内よりも10本中1本の枠内で1得点の方が良いと書いた。それでも、12試合でシュート12本を放ちながら枠内2本というのは少なすぎる。
一方で、向上した項目といえばパス本数だ。1試合平均成功本数では昨季は20.7/24.6本だったが、今季前半は30/35.9本と10本近く上回った。出場時間を90で割った90分間の平均本数で見ても昨季は28.9/34本、今季前半は41.64/50本とやはり10本近く上回っている。