多くの面で消極的だった8節以降
守備面での項目を見ると、インターセプト回数はほぼ同数ながら、クリア本数は4本から7本に上昇。より低い位置まで降りて守備に力を割いているようだ。
まとめると、第7節までの本田は、積極的かつ強引にでも縦にパスを入れ、シュートを放ち、得点を決めてきた。ところが、第8節以降は相手のマークが厳しくなったこともあるが、慎重にバックパスでつなぎ、確実に枠内に打てる場面でのみシュートを放ち、攻撃ではなく守備のパフォーマンスを上げていった。
その慎重な姿勢は、PKやCKなどセットプレー時にチームの決まりとはいえ、メネズやモントリーボにあっさりと譲る姿にも反映しているのではないだろうか。
マークが厳しくともパスを縦に入れ、多少難しい位置や態勢からでも強引にシュートを放ってほしい。3本中3本を枠に飛ばして無得点より、10本中1本を枠に飛ばして1得点の方が価値がある。
日本を代表するプレイヤーとして、ミランの背番号10として、脇役として守備に貢献する姿よりも攻撃で主役となる姿が見たい。
1月に開幕するアジア杯、そしてクラブ帰還後の2月から合流するセリエA後半戦での復調の鍵は「積極性」と「強引さ」にあるだろう。メネズにボールを渡さず、FKを叩き込んだ第6節キエーボ戦のような。
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