ハードワークをこなしつつゴールにも期待
「CLではマンチェスター・シティ相手にアウェイでドローに持ち込んだ相手。ナポリよりも強いから大変な試合になる」とインザーギ監督は語っていたが、そのシティはオリンピコでの試合(2-0でローマに勝利)で、やはり徹底的なプレスからローマの攻撃を崩し、速攻で試合のペースを握った。
その時はナスリが中盤の底のケイタに張り付き、相手のビルドアップを阻害したが、同様の役割が本田とボナベントゥーラには求められるはずである。
今回はデ・ロッシになると思われるが、ローマの組み立てはこの中盤の底から始まる。まずはここを破壊することが、攻略の上で重要になるだろう。
そしてシティは、奪ったボールをサイドに素早く展開して、チャンスを作っていた。ローマはマイコン、ホレバスの両サイドバックが非常によく攻め上がるため、当然そこは守備の上では穴となる。
つまり本田には、ホレバスが開けたスペースを活用することが求められる。スペースに侵入し、外から中へと切り込んで仕掛けたり、的確なパス出しでボネーラのオーバーラップを引き出したりと、このスペースを使ってどうチャンスを演出するかは、本田の攻撃センスに委ねられることになるだろう。
ナポリ戦でも、駆け引きの巧さを生かしたプレイスピードには高い評価が集まっていた。ハードワークをこなし、裏のスペースを使いつつ、出来ればやはりゴールに直結するプレイを望みたい。
アジアカップ前、所属チームでは最後の試合。日本代表にいいムードを持ち込むという意味でも、素晴らしいパフォーマンスに期待したい。
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