トップ4復帰が現実味を帯びてきたユナイテッド
新FWのラダメル・ファルカオは、コンディション不十分で出場機会が限られているのだが、その代役が自動的にルーニーというわけでもない。やはりルーニーが中盤で先発したリバプール戦では、19歳のジェームズ・ウィルソンがファン・ペルシと2トップを組んだ。
若手登用で知られるファン・ハールとはいえ、大胆な抜擢。ところが当の指揮官はというと、「最前線にスピードが必要だと感じた」と、当たり前の人選であるかのように説明した。
やはりユース出身のパディ・マクネアも、15節までのリーグ戦7試合で使われている。マクネアが前半の内にベンチへと下げられたのはサウサンプトン戦。19歳のCBには残酷な仕打ちだが、出来の悪さによる早期交代は、若手も「一人前」の1軍戦力として現実的に扱っている証拠とも理解できる。
もちろん、ユナイテッドの現状はファン・ハールの理想とはほど遠い。足下でボールを素早くつないで鋭く攻めるサッカーは実現を見ていない。それは指揮官自身も承知の上。「改善あるのみだ」とは6連勝直後の発言だ。
しかし、敢えて理想には拘らなかった監督により、チームは遠退く一方に思われたトップ4復帰という現実目標を視界に捉えられるようになった。まだまだ「さすがユナイテッド」とは言えないが、既に「さすがファン・ハール」である。
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