サポーターの大歓声を受けたドルトムント
ゴール裏の歓声は今季一番と言っても良かった。その後押しを受けて、ドルトムントは戦い続けた。特にグロスクロイツとドゥルムの両選手は、闘志を剥き出しにしたプレーを続ける。19分には、そのグロスクロイツからインモービレへ力強いパスが送られたが、インモービレのシュートはゴールの上へと外れていった。
試合を優位に進めていたドルトムントだったが、29分、同点に追いつかれてしまう。デ・ブルイネの直接FKはランゲラクの左手をかすめてゴールに吸い込まれていった。
勢いを削がれたドルトムントは全体的に少し気落ちしてしまう。36分にはケールのパスを受けたインモービレが相手GKのベナーリオと1対1となり、決定的な場面を迎えるが、決め切れない。
ドルトムントは中盤の主導権をボランチのグスタボとギラボギに握られ、またボックス手前ではデ・ブルイネを少し自由にさせてしまうも、互角の攻防が続き、そのまま前半は1-1のスコアで折り返す。
開始早々のランゲラクのビッグセーブで幕を開けた後半は、ヴォルフスブルクも少し前半と戦い方を変えて来る。3分、そして7分のような場面を避けるように、少し低い位置のダブルボランチを軸としてロングボールも交えながら、サイドへとボールを繋いでいく。
しかし、これまで多くのブンデスリーガのクラブが取ってきたこの方法に、ドルトムントも少しずつ慣れてきたところもあるようだ。相手の右SBユングの攻め上がりには、グロスクロイツ、ケール、シュメルツァーでしっかり対応する。
53分にドゥルムの折り返しをオーバメヤン、54分にはゴール前での混戦の中からスボティッチなど、幾つかのチャンスを決め切れないながらも、ドルトムントは少しずつ勢いを取り戻していった。
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