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本田圭佑 10年前

現地が見た本田圭佑。厳しい評価の一方でナポリ視点では十分脅威に。MOMに推す伊記者も

text by 神尾光臣 photo by Getty Images

ナポリのグーラムを翻弄した本田

 記者会見後、質問の主である記者にきいてみた。地元ナポリのローカルTVのスポーツ番組司会や、新聞にWEB等幅広く活躍するシルビオ・エリア・フェッラーラ記者は、質問の意図も含めて本田のパフォーマンスについてこのように語ってくれた。

「本田のスピードとは、彼が頻繁にグーラムの裏を取る動きを繰り返して、彼を振り切ってスペースに先んじて動いていた様子から見えたものだ。あのように俊敏に動いて駆け引きを仕掛けられると、マーカーとしては捕まえるきっかけを失うものだ。

 事実彼は、そのようにしてグーラムを翻弄していた。そこに加えてグーラムがまた鈍重だったから、余計ナポリの左サイドは崩されたというわけだ。

 そういうところも含めて、ベニテスには『もしこれがスニガだったら状況は違ったんじゃないか』と質問したんだがね。それともう一つ、あのサイドではインシーニエの長期故障が堪えている(注:右膝前十字靭帯の断裂で長期欠場中)。

 彼は守備も献身的にやる選手だったんだが、そういう貢献が薄いから今のナポリはやられるんだ。とにかく今日のナポリは、ベニテス就任後最悪の試合だった。ミランについては凄かったという印象は薄いにせよ、彼らは勝つべくして勝ったと思う」
 
「ボールを奪われれば、相手にはそれを活かすだけのクオリティのある選手が揃っている。メネズ、ボナベントゥーラ、そして本田がそうだし、一方で中盤もよく動いて運動量を保証していた」とベニテス監督はミランを褒めていた。

 相手の視点では、今回の本田は十分脅威となっていたようだ。

【了】

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