「アイコンタクトのみで完璧なパスを供給してきた」
「ヤットは高校を卒業してからすぐプロの世界へ飛び込み、横浜フリューゲルスでは私と同じポジションで幾度となくプレーした。ヤットにとって最も幸運だったことは、バルセロナで監督経験があるカルロス・レシャックが当時のチームを率いていたことだ。
レシャックは彼を新人にもかかわらず開幕戦から先発起用した。もちろんボールを扱う才能は十分に備えていたが、やはりレシャックの存在は大きかったと思う」
山口氏は当時18歳だった遠藤が横浜フリューゲルス最終年の名古屋グランパス戦で見せた特別な出来事を思い出すという。
「私たちはともに中盤でプレーしていて、その試合は私がトップ下に、ヤットがすぐ後ろのボランチに入った。私は相手DFを振り切るために、本当にボールが欲しい場所とは反対側に動いて見せた。それをアイコンタクトのみで指示したところ、ヤットは私の動きに合わせて完璧にパスを供給してきました。その技術の高さには驚かされましたよ」
デビューから16年もの年月が経とうとしているが、遠藤は我々が予期する以上のものを証明し続けている。その進化がいつ止まるかは誰にも分かりえない。
【了】
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