試合直前の一週間は対策と調整
試合に向けた一週間が基本的なサイクルとなる。選手の疲労が色濃い試合の翌日はリカバリーをするかオフとなり、再び負荷をかけてコンディションを整え、紅白戦で役割を試しながら選手をふるいにかけ、選んだメンバーを先発に想定してサブメンバーを相手に戦術、ゲーム形式、セットプレーの練習を重ねる。
試合当日になれば、天候やピッチそして選手の状態をてメンバーを入れ替えたり戦術を変更したりもすることもあるが、大きな変更はない。前日までに試合に向けた準備は終わっているものなのだ。
公式戦の90分間は、そうした長い準備の成果を披露する発表会のようなもの。冒頭で述べたとおり、切った張ったの戦場で、臨機応変の決断を求められることもある。そこでフリーズせずに的確な指示を下してチームを勝利に導くことも監督の資質として必要なことではある。ただ、仕事の量を考えたときに、それは比率の全部ではない。監督の仕事の大半は、試合の前に終わっている。
こうしたサッカー監督の本質をついた、斬新な切り口のアプリが『欧州クラブチームサッカー BEST☆ELEVEN+』(ベスイレ+)だ。
サッカーゲームにもいろいろある。コントローラを操作するアクションタイプのゲームが盛んであることは言うまでもないが、戦略や運営の面を強調した思考型のゲームも、これまで数多くリリースされてきた。そのなかにあって『ベスイレ+』は独特の視点を持っている。アプリを起動、チュートリアルに沿って内容を理解していくと、「わかっているな」と思い、ニヤリとしてしまう。
もっともこのゲームの個性を明確にしているのは「視察」だ。監督の仕事は視察に脚を運ぶことから始まるのだ。戦力の発掘など、新たな発見はピッチ外の行動から生まれる。これはほかのゲームにはない感覚だ。