1点を争う緊張感の伝わる好ゲーム
両者のスタイルが正面から激突した一戦となった。データサイト『Who Scored.com』のスカウティングを見ると、ジェノアは主に「アグレッシブ」「自陣でのプレー」を得意としているチーム。一方のミランは「敵陣でのボール奪取」からの「カウンターアタック」を得意とするチームとある。
実際、試合ではミランがボールを持てばジェノアは積極的なプレッシングで自由を奪い、ワイドな展開で攻め込んだ。対してミランもジェノアの厳しいプレスをかいくぐってカウンターから攻め込み、決定的なチャンスを何度か作り出していた。
試合後のスタッツを見ると、支配率でミラン50.1%対ジェノア49.9%、シュート数で同15本対13本、パス成功本数では330本対259本、アタッキングサードでのパス本数では126本対103本、チャンスメイク数では4回対7回、クロス本数は4本対7本だった。
スコアこそ1-0とジェノアに軍配が上がったものの、ほぼ互角。むしろ、ミランがやや上回った項目の方が多いほどだった。
また、『Who Scored.com』のレーティングではジェノアの6.89に対してミランは6.69。『Squawka.com』のパフォーマンススコアではジェノアの293点に対してミランは150点。試合を制したジェノアに高い評価が与えられたものの、ミランの評価も決して低いものではなかった。
終盤こそジェノアが守備にシフトしたためにテンポの落ちた展開となったが、大部分では両チームが持ち味を発揮し、1点を争う緊張感の伝わる好ゲームとなった。