J1昇格10年目でついに降格となった大宮アルディージャ【写真:Getty Images】
全34試合を終え、9勝8分け17敗の勝ち点35。2005年から続いてきた大宮アルディージャの“残留神話”は16位に沈んだ今季、ついに終わりを迎えた。
自らが勝った上で清水エスパルスが敗戦を喫しなければ降格となる大宮だったが、すでに降格が決定しているセレッソ大阪をホームに迎えたこの一戦は2-0で勝利。しかし、清水が甲府と引き分けたために残留の可能性は消滅した。
この結果に、エースとして大きな期待を受けて今季加入したMF家長昭博は「本当に申し訳ない。結果で応えられなかったのは自分の力不足」と声を絞り出すように悔しさを露わにしつつ、「自分を信じてチームメイトとサポーターを信じて頑張りたい」と1年でのJ1復帰へ意欲を示した。
また、残留への救世主として7月に加入したFWムルジャは、その期待に応えるように18試合で9得点と結果を残した。
それでもチーム救うことが出来ず「選手もスタッフもクラブの人間も本当に暖かく迎え入れてくれた。このクラブがすごく好きになった。だからこそ、結果がついてこなかったのが残念だ」と苦しい胸の内を明かした。
来季は04年以来のJ2を戦うことには「J2が簡単だと思ってはいけない」と警鐘を鳴らし、「最も早く戻って来るためには、それにふさわしいチームを作り、それを守っていかなければいけない」と語った。
さらに、クラブ初のユース出身選手としてチームをけん引してきた“大宮のプリンス”MF金澤慎は「ただただ感謝」と厳しい状況にも声援を送り続けたサポーターへの思いを語り、「期待に応えることができなくて申し訳ない気持ちと、絶対に1年でJ1の舞台に戻したいという気持ちでいっぱい」と来季に向けて前を向いた。
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